一人の理容師の人生を語った「自分史」です。「ヘアーサロン加納」

中学の修学旅行

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中学校の修学旅行

 私達が、三年生の二学期が過ぎた頃にちょうど修学旅行が有りました。行先は内地青森と弘前でした。

 室蘭港より、夜の七時半頃出発の「若草九」という、二千トンの連絡船クラスの船で函館まで行ったのですが、大体八時間位は掛ったと思います。私達が乗った場所は船底でエンジンの音が煩く中々眠れる状態では無かったと記憶しております。

 共れでも、参考のため其れより一番下のスクリュー室を見学させてもらいましたが、船の真ん中を大きな丸く長い鉄の棒状の物が凄いスピードで転回していて危ない思いで余り傍には行けませんでした。

 船が小さいせいか、船酔いをする生徒が続出でしたが私は割と平気でトランプ等をして愉快に過ごし割とエンジンの音も気にせず眠りに就きました。

 朝方、函館に着きまして、港の傍で朝食のおにぎりを食べたのですが、未だその当時は食料の事情も悪く、私達同年齢位の戦争孤児達が飢えを凌ぐ為に我々の処に集まりだし、ぼろぼろの服を纏い素足のままで汚い手を差し伸べ「其のお握りを頂戴」と寄って来られたのには些か驚いたのと憐みを覚えましたが、我々もお腹が空いていましたし、之から彼方此方と歩かなければ成りませんのでそのお握りを抱えてその場より逃げ隠れて食事しました。

 室蘭にはそう云う子供達は居りませんでしたが、函館にはそのような通称「浮浪児」が沢山いるので驚くと共に、あぁまだ戦争の傷が癒えていないことを実感致しました。

其の暫くして、函館青森間の連絡船に乗船し青森迄直行しましたが今度の船は七千トンクラスで殆ど揺れず船酔いしたはいなかったと思います。大体四時間半位で青森に到着いたしました。

 内地には初めて行ったのですが、矢張り暑さも違いますし雰囲気も北海道とは可成りかけ外れていました。

 青森に着くと直ぐに青森の中学に行き其処の校長の長い話を聞いている間にうつらうつらと眠く成り唇眠りをしながら先生の話す事を聞いていましたのでさっぱり何をお話しに成ったのか覚えて居ませんでした。

 其後、街をぶらつき歩きましたが室蘭よりは可なり田舎だなと思いました。リンゴばかり売る店がやたらと多く、御店というより林檎屋台という感じでした。

 青森にはあまり長い時間は居ませんで、直ぐに弘前行きの汽車に乗り二時間位で弘前に着きましたが、此処も室蘭よりは寂しい田舎町でした。只私としては、初めて見るお城(天守閣しか残って居ない)でしたので矢張り歴史の重さを感じました。

 北海道にも松前城が有るのですが一度も行った事は有りませんでしたので、尚更そう思ったのでしょう。其のあとは矢張り松前の街を探索し、お土産等を買い宿に入り松前に一泊しました。

 夕ご飯が過ぎると、トランプや詰将棋をしたりして遊びやがて寝る様に成ると矢張りその頃から修学旅行で一番の思い出に成っていて、今の時代でも同じように流行っている寝る前の座布団投げや布団蒸し、寝ている顔にいたずら書きをしたり、裸にしたりとい遣りたい放題でした。

 昼間のお土産買いに、梅村君は当時五百円もした(今ですと五千円位かな)小さなカメラを買ってきました。彼はカメラ好きでその後も測量山の裏から見える断崖絶壁の索晴らしい風景を写し白分の家で暗室を作って現像や定着液にフイルムや印画紙等を入れ、密着や引延器を買って写真を引延したりして展覧会に応募して居ました。

 私はカメラを持って居なかったので御店のお客さんより「ライカ」と云う高級なカメラを借りて行ったのですが可なり重く大きなカメラでした。でもお陰様で引延しをしなくても密着でも今の名詞版位の大きさでしたので、自分で押し入れの中で全部焼き増しをしました。でも番号が附って居なかったので何処で何を写したのかさっぱり解りませんでした。

 帰りは、青森で林檎一籠だけをお土産に買い又函館を経て、今度は「樺太丸」で室蘭まで帰港しましたが、この船も二千トンクラスの小さな船で、かなり揺れ酔った人も又何人か居た様でした。

 この様にして修学旅行は終わったのですが今考えると、その当時三年生だけでも八十名位も生徒が居りましたので四班位に分けて行ったのではないかと思います。

 只、旅館の思いい出は、余り大きくはない二階建てで、女子生徒が五部屋位で階下の男子の部屋も五部屋位だったと思いまが修学旅行専門の旅館だった様で他のお客さんは一人も宿泊はして居なかったと思います。もし、他にお客さんがいれば、あんなに騒ぐことはできなかったであろうと思います。

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